前鋸筋
肩こり・首こりの原因となる筋肉:前鋸筋
肩の痛みや違和感
前鋸筋は肩甲骨と密接に関連しているため、その機能が低下すると肩の痛みや肩甲骨付近に違和感を感じます。
腕の動きの制限
肩甲挙筋を痛めると、腕を上げたり前に伸ばしたりする動作がスムーズに行えなくなることがあります。
翼状肩甲骨
前鋸筋が弱化や損傷すると、翼状肩甲肩甲という肩甲骨が固定されず、肩甲骨が背中から突出する症状になることがあります。
筋力の低下
プッシュアップやベンチプレスなど、前鋸筋を使う動作で力が出にくくなる場合があります。
持久力の低下
特に肩や腕を頻繁に使う活動に影響が出やすくなり、疲れやすくなる場合があります。
姿勢不良
前鋸筋が影響して、肩が前に傾いたり、背中が丸くなる傾向があります。
前鋸筋は、腕と胴体の動きに密接に関わる筋肉であり、特に肩甲骨の安定化と前方・上方への動きに重要な役割を果たします。前鋸筋の主な作用は肩甲骨の前方回旋、外転、そして上方回旋です。これにより、上肢が効率的に前方や上方へ動くことができます。例えば、プッシュアップやベンチプレスのような動作で前鋸筋は非常に活発に働きます。また、この筋肉が弱ると「翼状肩甲骨」と呼ばれる状態になる可能性が高くなります。
起始 | 第1~9肋骨腱弓 |
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停止 | 肩甲骨内側縁 |
支配神経 | 長胸神経 |
姿勢の維持
前鋸筋が弱ると、肩甲骨が正常な位置を保てなくなり、姿勢が悪くなる可能性があります。
肩関節を正常に機能させる
肩甲骨の動きがスムーズでないと、肩関節に負担がかかり正常に機能しないようになる可能性があります。
呼吸
肩甲骨が動くことで、肋骨も動きやすくなり、深呼吸がしやすくなります。
物を取る動作
高い場所にある物を取るとき、前鋸筋は肩甲骨を上方に回転させる働きをします。これにより、腕がしっかりと上がります。
押す動作
重い扉を押す、カートを押すなど、前鋸筋は肩甲骨を前方へ移動させることで、力強い押し動作をサポートします。
持ち上げる動作
重い荷物を持ち上げるときも、前鋸筋は肩甲骨を適切な位置に保つことで、負担を分散させます。
運転する動作
車を運転するとき、ハンドルを操作するためには前鋸筋が肩甲骨を安定させます。
料理、掃除
長時間立って作業をするとき、前鋸筋は疲れにくい姿勢を保つ役割があります。
事務作業
長時間同じ姿勢でいると肩が凝ることが多いですが、前鋸筋がしっかりと働いていれば、肩の負担を減らすことができます。
歩行
歩く時前鋸筋は上体を安定させ、効率的な動きを支えます。
過度な運動
トレーニングや急な運動によって前鋸筋に過度なストレスがかかる場合、痛みが発生することがあります。
不適切な姿勢
長時間のデスクワークや立ち仕事での不自然な姿勢は、前鋸筋に負担をかける可能性があります。
年齢
年齢とともに筋肉が衰えるため、前鋸筋に痛みが発生しやすくなることがあります。
筋肉のバランスの乱れ
背中や胸、肩の筋肉が不均衡な状態になると、前鋸筋に過度な負荷がかかることがあります。
過度なストレッチ
無理なストレッチにより、前鋸筋に微細な損傷が発生する可能性があります。
筋重い荷物の持ち運び
重いものを不適切な方法で持ち運ぶと、前鋸筋に負担がかかる場合があります。
前鋸筋のトレーニングと姿勢改善
前鋸筋が正常に機能しなくなると姿勢が乱れ、肩や首の痛みにつながるため、まずは適切な運動療法で筋力の回復を行います。筋力が回復すると、猫背や巻肩などの不良姿勢の改善を行います。