棘下筋
肩こり・首こりの原因となる筋肉:棘下筋
棘下筋は、肩甲骨の動きをコントロールする重要な筋肉の一つです。棘下筋は主に肩甲骨の外転と下方回旋を担当しており、これらの動作は腕を挙げる動作や物を掴む動作に不可欠です。 棘下筋の機能障害は、肩関節症状の原因ともなるため、診断と治療が重要です。例えば、この筋肉が過度に緊張していると、肩甲骨の位置が異常になり、肩関節の可動域が制限されます。逆に、筋力が低下している場合、肩甲骨の安定性が失われ、肩関節への負荷が増大します。また、棘下筋の状態は日常生活の質にも直接影響を与えます。肩甲骨の安定性が求められる多くの動作(例:持ち上げる、運ぶ)で、この筋肉の機能が低下していると、効率的な動きが制限される可能性があります。
起始 | 棘下窩 |
---|---|
停止 | 大結節 |
支配神経 | 肩甲上神経 |
肩甲骨の回旋
肩甲骨を下に向けて回転させる。
肩の外旋
腕を外側に捻る動き
肩甲骨の固定
腕を動かすときに、肩甲骨自体が不必要に動かないように固定する役割。
服を着る・脱ぐ
Tシャツやコートを着る動作。肩甲骨が適切に動かないと、衣服の着脱が難しくなることがあります。棘下筋が肩甲骨をうまくコントロールすることで、このような動作が容易になります。
重いものを持つ
荷物を持ち上げる、買い物袋を持つ。棘上筋が肩甲骨を固定する役割も果たします。
運転と車の操作
車のハンドルを操作する際、棘下筋が肩甲骨を安定させることで、腕の動きがスムーズに行えます。
掃除
掃除機をかける、拭き掃除をするなどでも、棘下筋は肩甲骨を安定させています。
不適切な姿勢
長時間のデスクワーク、スマホの使い過ぎ。
過度な負荷
筋トレやスポーツでの過度な負荷がかかると、棘下筋に疲労や損傷が生じやすくなります。
筋肉のバランスの乱れ
他の筋肉(例:上腕二頭筋、大胸筋)が過度に発達していると、棘下筋に不必要なストレスがかかる場合があります。
年齢とともの筋力の低下
年齢を重ねると、筋力が低下することが一般的です。これにより、棘下筋にも痛みが生じやすくなる場合があります。
過去の怪我や疾患
過去に棘下筋や周囲の筋肉、関節に怪我や疾患があった場合、その後遺症として痛みが出ることがあります。
棘下筋へのハイボルテージ、運動療法やテーピング
まずはハイボルテージ治療やテーピングにより、棘下筋の炎症を鎮めます。その後、インナーマッスルの強化などにより、棘上筋への負担を減らします。